こんにちは、エンモジです!
突然ですが、日本語って難しいですよね。ことわざ、慣用句、主語述語修飾語……etc と、さまざまな言葉で溢れています。
だからこそ、扱っていると楽しいんですけどね(笑)
今回は、誤用されやすい日本語たちを3つ、本当の意味と合わせてご紹介したいと思います!
誤用あるある①敷居が高い
最近法律に関して勉強してるんだけど、やっぱ難しくて敷居が高いわ~
「難しいこと」、「手を出しづらいこと」、「身分が合わず行きづらいこと」などに対して「敷居が高い」を使う方がいますが、それ、誤用です。
福武国語辞典に、下記のように記されています。
不義理なことをしたり、面目ないことがあったりして、その人の所に行きにくい。
引用元:福武国語辞典 1999年 P514
ただ単に「行きづらい」のではなく、「悪いことしたな~」とか「申し訳ないな~」とかの気持ちがあって、行きにくいことを「敷居が高い」といいます。
陶芸教室の先生の手を飼い犬が嚙んじゃったから、次回教室に行くの敷居が高いわ~
こんな感じに使う、ということですね。
ちなみに、面目ないことがない場合に使える言葉は「ハードルが高い」です。
誤用あるある②煮詰まる
会議が煮詰まっちゃって、結論出なかったわ~
「会議でまとまらなかったこと」、「結論が出なかったこと」、「考えても埒が明かなかったこと」などを「煮詰まる」と言う人がいますが、誤用です。この間、とあるテレビ番組でもタレントが結論が出なかったことを「話が煮詰まっちゃったね」と言っていて、ううむ……と思いました。
①よく煮えて水分がなくなる。②議論などで、結論を出せる段階になる。
引用元:福武国語辞典 1999年 P965
①はお鍋で煮物などを作る際に使う「煮詰まる」ですね。ここで言いたいのは②です。「煮詰まる」は、結論が出せない状態ではなく出せる状態のことを言います。
よっしゃ! 煮詰まった! A案でいこう!
という感じの使い方ですね。ちなみに、会議で結論が出なかった場合などに使う言葉は「行き詰まる」です。
誤用あるある③確信犯
あの上目遣い、かわいいと思ってわざとやってる……確信犯だ!
「結果を予測しながら自然を装った言動をすること」、「わざと行なったことでいちゃもんをつけ利益を得ること」などで「確信犯」が使われますが、誤用です。
道徳的、宗教的、政治的に正当であるという確信に基づいて行う犯罪。また、その犯人。政治犯など。
引用元:現代国語例解辞典 2006年 P232
「俺たちがやっていることは正義だー!」って、自身の正義や信念を信じて疑わずに犯罪を犯すこと、犯す人、ということですね。
ちなみに、もう一つの意味も載っていました。
結果が悪くなることを十分承知の上で、あえて悪事を行うこと。また、その人。
引用元:現代国語例解辞典 2006年 P232
!?!?!?!?!
え? これ合ってんの?
「逮捕されると分かっていて犯罪を犯す人」がこれに該当すると思うのですが、これって「故意犯」になるのでは……?
疑問に思ったのでGoogle先生で検索。「確信犯」について、Wikipediaに以下のように載っていました。
自分の道徳・宗教・政治・経済などの理念を確信して実行される犯罪である。(中略)現代では、原義から意味が変わり、「悪いと確信して実行される犯罪」「悪いことであると分かっていながらなされる行為・ 犯罪又はその行為を行う人」という誤用の語彙として定着しつつあり[1][2]、そのように使用されることが多い。その意味で使用する場合、法的には故意犯である。
引用元:Wikipedia
あ、やっぱそうだよね。
日本語は、「確信犯」や他に挙げた2つの言葉のように、時代の流れにより正しい意味で使われることが少なくなっていきます。その「間違った意味」が国語辞典に載ることもあると聞いたので、それは寂しいことですし、嫌です。
私もきっと、すべての日本語を正しい意味で使えているわけではないと思いますが、できれば正しい意味を理解し、正しい意味で使用していきたいと思っています。
歴史を歩んできた、昔からある美しい日本語、面白い日本語を。もっともっと大事に扱っていきたいですね。それは日本人にとって、大切なことではないでしょうか。
まとめ
- 日本語の誤用は数多くある
- 誤用が国語辞典に載ることもある
- 正しい意味で日本語を使おう!
日本人だからこそ、「正しい日本語」を使っていきたいところですね。間違って意味を認識していたとしても、正しい意味を知れば驚きと楽しさがあります。
普段何気なく使う日本語の意味を正しく理解し、正しい「日本語」を丁寧に扱っていきましょう!